ひろせ集一提案集

第6次甲府市総合計画とこうふ未来創り重点プロジェクト2016と甲府市総合戦略/人口ビジョンをさらに推進させる中核市移行について

平成29年12月

 

第6次甲府市総合計画は「人・まち・自然が共生する未来創造都市」のキャッチフレーズで甲府市自治基本条例第22条の規定により議会の議決を経て、平成28年度から37年度までの10年間計画として策定されました。

こうふ未来創り重点プロジェクト2016は平成27年6月の重点戦略プロジェクト及び平成28年10月のプロジェクトプラスを最重点化、施策化して策定されて平成28年度から32年度頃までの5年間の計画とされています。

総合戦略と人口ビジョンは総合計画と重点プロジェクトに位置付けられた人口減少の克服や地域活力の維持、増進に資する取り組みを抽出・整理しながら、国の「まち・ひと・しごと創生総合戦略2015改訂版」に示された政策パッケージ等から効果的で実効性の高い施策・事業を位置付けています。さらに4つの基本目標と各施策に対しては数値目標(重要業績評価指数KPI)を設定し、PDCAサイクルによる効果検証と改善等を実践できる戦略とされています。人口ビジョンは平成72年(2060)までの目標人口を設定しながら、おおよそ5年毎に策定され、初回は平成27年度から31年度までの5年間の計画とされています。

3つの計画の中核市に関する箇所を挙げてみると、

総合計画は、方針3持続可能な行財政運営の(5)中核市への移行と記載され、課題として①経費と財源措置②組織体制③保健所の設置④市民への周知⑤周辺自治体との連携(連携中枢都市の形成)と記載されています。

こうふ未来創り重点プロジェクト2016には、創る力⑥「常に成長を続ける市政」として中核市への円滑な移行が「持続的発展を支える自治体連携」と共に記載されています。

総合戦略と人口ビジョンでは、施策⑧持続可能な行財政基盤の確保と広域連携などの推進の②中核市への移行及び連携中枢都市圏の実現に向けた取り組みの推進と記載されています。

3つの計画は、ちょうど同じ時期に策定されたこともあり、大変統一感があり、尚かつ総合計画とこうふ未来創り重点プロジェクト2016は施策・事業が総合戦略へと精査し、抽出・整理がされ人口ビジョンに対する姿勢が明確にあらわれていると感じられます。

さて、中核市移行に際しては、平成26年1月24日に召集された第186回国会に「地方自治法の一部を改正する法律案」が内閣より提出され、議案要旨は、1.指定都市制度の見直し 2.中核市と特例市制度の統合 3.新たな広域連携の創設 4.その他となっています。 衆参両議院の可決を経て、同年5月30日に公布されています。

この改正は、特例市を廃止し、中核市の指定要件を「人口20万人以上の都市」に変更するとともに、現在の特例市に係る必要な経過措置等を設けることとするとし、施行時期は、27年4月となっていました。甲府市は、平成31年4月移行を目指して事務作業を開始し、本年3月28日の山梨県との協議における合意は、法定移譲事務2,072項目、法定外移譲事務285項目で合計2,357項目と報告されています。

この中核市移行の2,357項目が、山梨県内の市町村の先達としての役割を生み出し、今後の甲府市民の福祉の向上とまちづくりに大きな加速を与え、人口減少対策の原動力となると予想しています。

具体的に中核市となった甲府市に力を与えそうな関連法令を挙げてみると、

(番号は、移譲事務一覧表による)

・法定移譲事務

2.児童福祉法に関する113項目

8.社会福祉法による51項目

9.老人福祉法による45項目

16.介護保険法による78項目

30.地域保健法による14項目

38.医療法による49項目

63.構造改革特別区域法2項目

93.高齢者の居住の安定確保に関する法律 51項目

94.地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律 1項目

97.地方教育行政の組織及び運営に関する法律4項目

99.私立学校法 3項目

103.就学前の子どもに関する教育・保育等の総合的な提供の推進に関する法律18項目

・法定外移譲事務

17.構造改革特別区域法 1項目

などがあげられそうです。個人的な見解で、すべての項目があてはまるわけではありま

せんが、これまでの甲府市では出来なかった事務事業です。

移譲項目2,357のうち、総合計画、こうふ未来創り重点プロジェクト2016及び総合戦略の実施計画に含まれていない項目の概要と、法定外移譲事務のうち甲府市から要望した事務があるのかどうか。

先に述べた、総合計画に記載の中核市移行への5つの課題のうち

  • 経費と財源措置の見込み、すなわち歳入・歳出予測について。

⑤周辺自治体との連携として、「連携中枢都市の形成」がありますが、圏域はどの範囲を配慮しているのか。またその連携はどのような分野を想定していくのか。さらに「連携

中枢都市宣言」を移行時に行う予定はあるのか、判断されていない。

また、移譲項目2,357のうち、総合計画、こうふ未来創り重点プロジェクト2016及び総合戦略の実施計画に含まれていない項目の概要と、法定外移譲事務のうち甲府市から要望した事務があったのか明確にしておきたい。。

 

(提案主旨)

・中核市移行が生み出すエネルギーは、

  1. 財源の増大
  2. マンパワーの増加
  3. 周辺自治体との連携・・・・広域行政の推進
  4. 法定外移譲事務の追加要望・・・地方自治の拡大
  5. 職員の積極的な提案を実現・・・・移譲項目の活用と構造改革特区への提案

中核市移行は第6次甲府市総合計画とこうふ未来創り重点プロジェクト2016と甲府市総合戦略/人口ビジョンをさらに推進させるエンジンとなり得る。

新たな甲府市の使命(mission statement)となる。

 

 

 

自治基本条例を甲府市の8-都市宣言の根拠法にすることについて

平成30年1月

 

甲府には住みよい街にするために、8つの都市宣言が表明されています。年代順に列挙すると、以下のようになっています。(以下詳細は、別添一覧表参照)

1.交通安全都市宣言   昭和36年12月  甲府市議会発

2.無公害都市宣言    昭和46年7月  甲府市議会発

3.核兵器廃絶平和都市宣言 昭和57年7月 甲府市発

4.緑化推進都市宣言   昭和61年3月  甲府市発

5.ゆとり創造都市宣言  平成2年7月   甲府市議会発

6.ボランティア都市宣言 平成6年12月  甲府市発

7.生涯学習都市宣言   平成10年6月  甲府市発

8.男女共同参画都市宣言 平成25年6月  甲府市発

関連法令を調べてみると、憲法を含め準拠法令はすべての宣言にありました。しかしながら甲府市条例や基本計画に内容が記載されているのは、6-宣言です。第6次総合計画においてはそれぞれの宣言に該当する項目はすべてありました。宣言の解説文は男女共同参画都市宣言だけで、他の7-宣言には解説文はありません。甲府市の地方自治の在り方を謳い上げた「甲府市自治基本条例」への記載については、平和都市宣言を前文に当てはめるとして、4-宣言が記載されているとみなすことができました。このような視点から都市宣言を見直してみると、①準拠法令②甲府市条例または基本計画③第6次総合計画④自治基本条例⑤解説文のフルセット完備の宣言は、最新の平成25年に策定された「男女共同参画都市宣言」以外には、無いことがわかります。

生涯学習都市宣言は、ユネスコ成人教育推進国際会議の生涯学習の提言にはじまり、平成2年の(通称)生涯学習推進法により推進され、甲府では「甲府きょういくの日」共同宣言を含め甲府市の人づくりの柱となっています。また、平成2年の国民生活白書は日本でいちばん住みやすい県として山梨県を評価し、その寄与した2つの指標は一人あたりの「公園の面積の広さ」と「公民館活動に費やす時間の多さ」すなわち生涯学習の盛んな土地柄という証明でした。条例での裏付けや、丁寧な解説文の必要性を感じます。

ボランティア都市宣言に関しては、ボランティア活動の推進として今年見直しをされた「甲府市協働によるまちづくりに関する基本方針」や「自治基本条例」、「第3次健やかいきいき甲府プラン」にも策定され、推進が積極的に行われています。甲府市ボランティアセンターが災害時に中間支援組織としてのさらなる活動の位置づけが期待されます。

ゆとり創造都市宣言は、バブルのはじけたとされる年の宣言ですが、政府において本年3月に「働き方改革実行計画」が決定され、「夏の生活スタイル変革」(ゆうやけ時間活動推進―通称ゆう活)が推進されています。今年はまさに時宜にあった宣言で見直しの機会だと考えます。更に裏付けとなる自治基本条例への記載もあっても良いと思います。

緑化推進都市宣言は、甲府市緑の基本計画で実施されていますが、最後の都市公園となった2か所は先日計画中止となりました。甲府市は地理的に山間地に囲まれ緑の多いまちと思われますが、実際は街中に緑陰を配したほっとできる公園等が少なく、特に子育て世代からは小さな公園などの要望が多くあります。既存の幼稚園、保育園、こども園などの活用も含めてさらなる身近な公園等の計画の推進が必要です。

平和都市宣言は、全国1,741市のうち1,600市余りで約90%が宣言し、平和憲法といわれる日本国憲法にはじまり様々な基本計画や自治基本条例の前文などに平和の祈りが謳われています。現在のような有事といわれる事態に、世界で唯一の被爆国である日本と地方自治体はどのような価値観を持てばよいのか、問われています。

無公害都市宣言や交通安全都市宣言は、準拠法令や甲府市の条例にも定められ、今も現役で頑張っている感があります。

このような比較分析で見えてくることは、いくつかの都市宣言が空に浮かぶアドバルーンのように文言は明確でも、固定されている足元の基本理念があいまいに感じるものがあります。総合計画には該当項目があるものの、策定主体が甲府市か甲府市議会かどうか、準拠法令は明確か、甲府市の条例化の必要性などの疑問に統一的な文脈的理論が必要と考えます。

平成17年から18年に行われた、「甲府市自治基本条例をつくる会」の素案では、都市宣言は考慮する余裕がなかったことと、その後にできた宣言が存在することなど、現在の自治基本条例に対して、これらの都市宣言を配慮すべきところがあると思います。さらに、甲府市自治基本条例は、全国の自治基本条例には希な「子どもの権利」の条文があります。甲府市の子育てを支援する「子どもの権利」や「子育て支援」の都市宣言や自主条例があってもよいと思います。

自治基本条例は制定4年後の23年度に見直しをされて以来、附則の必要な時期の見直し規定により、6年間も見直しがありません。

8つの都市宣言と自治基本条例との整合性を検討することや、自治基本条例の有効な条文から新たな都市宣言や自主条例の可能性があります。

都市宣言の制定の統一性の検討やこれらによる自治基本条例の見直しの可能性について、及び「議会の議決事項」なのか「市長の声明」としていくのか判然としていないことも、根拠法が必要です。

 

 

(提案主旨)

・文言や主旨が現在には、合わなくなっている。

・法令や条例、その他の計画としての根拠が統一されず不揃いである。

・丁寧な解説文が必要と思われる。

・総合計画には、宣言文の趣旨が盛り込まれているので、甲府市の大切な価値観として

とらえられている。

・根拠の不統一感と、地方自治の最高規範である「甲府市自治基本条例」との

整合性もあいまいになっているので、どちらも同時に見直す必要がある。

 

 

 

 

 

 

甲府市民憲章と開府500年の節目事業について

平成30年4月

 

甲府市民憲章は、甲府青年会議所の先輩たちが原動力となって、甲府市と甲府市議会と甲府市民が協働してふるさとのまちづくりを考える指針として制定したものです。この運動が県内の各地に広がり、全国的な展開を起こしたといわれる誇るべき足跡です。

甲府市議会をはじめとする40余りの各種団体へ呼びかけ、昭和39年10月11日に第1回の「市民憲章制定準備委員会」を開催しています。制定準備委員会は起草委員会を構成して試案を作成し、市長及び市議会議長に対して市民憲章制定を要請しました。昭和41年6月の市議会本会議にて可決され、同じ年の10月17日の市制施行記念日に施行されています。この経過と解説などは、甲府市のホームページにしっかりと記載されています。

日本の市民憲章の特徴は、和語といわれる訓読みで作られたわかりやすい昔からの日本語を多用した親しみやすく暖かく簡潔に書かれているため、音読に耐えかつ暗誦に容易で、唱和に適したものが大半となっていて、「言葉を発して誓う・・・いのり」という古来の誓約や祈願の作法に則った形式と考えられます。

10数年前まではあまり話題になることもなく、「鏡餅の上のみかん」のようなものだなどと言われてきた市民憲章ですが、次の事情により注目を集めるようになっているといわれています。

  • イギリスの市民憲章(1991)にならって、行政サービスの見直しが進められつつある。
  • 地方分権の流れに沿って、地方の自治条例が具体化されている。
  • まちづくりへの市民参加意欲を喚起する、ツールとして利用されている。
  • 声に出して読む美しい日本語の例として市民憲章の文章が見直されている。
  • 地域における生涯学習や初等教育のテキストとして利用されつつある。
  • 日本人の国民性に合った法規表現を根本的に検証する材料として注目されている。
  • 市町村合併の際の協議事項の一つとして検討の必要性に迫られた。

以上ような流れが、全国の市民憲章を取り巻く状況と分析されています。

さて、ここでは、甲府市がすなわち甲府市民と甲府市と甲府市議会が価値観と使命を共有する必要性の議論からはじめたいと思います。

国内外の企業の多くは、社是や基本理念やmission & value statementとして、会社の使命やビジョンそして価値観を共有し人々に共感を呼びかけています。

価値観とは、これまでの歴史的経緯や環境などで大切にしたいものや育てたいものを表現したもので、この価値観を具現化する組織や方策を発信するものが使命やビジョンだと思います。

話を振りますが、スペインで100年以上も建設が続いているサグラダファミリアはなぜ設計者のガウディや投資家が死んだあとでも工事が続いているのでしょうか。ガウディは「人間が造り得る最高の者を紙に捧げる」という価値観と使命を掲げたことで、亡き後も次々とその意思を継ぐ者が現れ、現在に至っています。

甲府市においても、開府500年を迎えるこの数年間が、甲府市に脈々とつながれてきた価値観と未来を見つめる価値観を合わせて共有しながら、中核市としての使命を再確認すべき時期ではないかと思います。

甲府の多くの価値観は8つの都市宣言などに表明されており、不足しているところは、新たに宣言を表明していくことなどが必要です。そして、総合計画やこうふ未来創り重点プロジェクトや総合戦略/人口ビジョンは甲府市の使命やビジョンを具現化しています。

ここに甲府市民憲章の果たす役割があると考えます。先ほど制定経過のなかで昭和41年に制定されたこの憲章は、本年で53年目となりますが、現在の議会本会議でも、開会のはじめに議長の先導により全員で唱和しています。この憲章は甲府市の持っている「価値観」を前文に、「使命やビジョン」を5箇条の「本文」で謳い上げています。

しかしながら、先ほどの7つの事情の中で、(2)地方分権の流れに沿って、地方の自治条例が具体化されている。(3)まちづくりへの市民参加意欲を喚起する、ツールとして利用されている。を考慮すると、甲府市には制定後の50年間に積み重ねてきた歴史と、その間大きな地方自治の変革があり国と地方自治体は同等であるとされ、中核市へと移行しようとしている今、自治体の価値観と使命を見直し自律性を高めることが求められています。

開府500年と中核市移行のこの期間に、甲府市民憲章の見直しを提案いたします。

 

(提案主旨)

・中核市に移行するこの時期が、市民憲章を見直す適時である。

・開府500年のお祝い事業の数々は、甲府市にとって大きな転換期をもたらし、

継続しかつ新たな価値観と新しい市政へ向かう原動力となるが、今後継続して残していける事柄は何かを企画すべきだ。(ex.甲府市民憲章)

・例えば、31年度のNEXT100宣言イベントなどは企画が今後なので、新市民憲章宣言は最適な事業と思われる。

 

 

 

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