MICEとは?大切な会議を山梨で!

2024年2月5日

今回は令和5年6月の甲府市議会定例会でも廣瀬が代表質問したMICEについてご紹介します。

MICEとは?

MICEとは、Meeting(ミーティング:会議・セミナー)、Incentive(インセンティブ:企業報奨・研修旅行など)、Convention(コンベンション:国際会議・サミット・世界会議)、Exhibition(エキシビション:イベント・国際大会・国際展示会など)の頭文字をとった造語です。

MICEのメリット

MICEの開催地には、全国・世界から参加者が集まり、開催期間中、周辺の宿泊施設や観光施設、物産などへ売上げや雇用などの経済効果が見込まれます。また、その都市で行われたというニュースが世界中に広がるため、都市ブランド形成につながります。

また、その分野の専門家や第一人者が集まるため、その地でのイノベーション創出のきっかけにもなり得ます。

そのため、欧米や一部の国内都市(東京、京都など)などでは、MICEの位置づけを明確にし、MICE実施の施設を整え、PRを積極的に行っています。

観光庁が2018年4月に公表したデータによると、2016年の国際的MICEによる経済波及効果(総消費額)はおよそ1兆590億円と、とても大規模なものでした。2019年には9,229億円、実に同じ都市の京都市の日本人観光客による消費額(9,049億円)を上回ると言います。

さらに興味深いことは、2018年4月に公表したデータでは、『外国人参加者1人当たりの平均消費額』がおよそ26万円にも上った点です。これは主催者側費用も含む金額ではありますが、旅行者など訪日外国人1人当たりの平均消費額がおよそ15.6万円であることを考えると、MICEによる観光には高い経済波及効果があることが分かります。

実は日本はアジアの中でも多くMICEが開催される国です。過去10年間で見ても、中国と並び多くの国際会議が開催されています(下図)。

出典:内閣府ホームページ (https://www8.cao.go.jp/okinawa/4/kokusaikaigi/25/shiryou4.pdf)

MICEを開催してもらう条件


このようなメリットから、国内の都市はぜひMICEを呼び込みたいところです。もちろん、MICEを実施できるには必要な条件があります。

MICEは大規模な国際会議や展示会、ビジネスイベントです。ビッグサイトでのモータショーを思い浮かべると分かりますが、たくさんの人が会場に訪れ、会場内や周辺エリアを行き交います。

そのため、広い施設や周辺環境が整備されているのはもちろん、公共交通や周辺の宿泊施設が十分整っていることも求められます。

そのため、国際的なMICEを毎年呼び込んでいるのは、東京や京都、横浜、神戸、福岡、札幌など大きな都市が多いのが現状です。

国内での国際会議開催件数の都市別ランキングは以下です。

出典:内閣府ホームページ (https://www8.cao.go.jp/okinawa/4/kokusaikaigi/25/shiryou4.pdf)

地方都市こそ、MICEを呼び込みたい~山梨の場合

世界遺産の富士山や南アルプスなどの山岳地域など観光資源に恵まれた山梨でも、国内外のMICEを開催してもらうためのPR・誘致活動が行われています。

大規模な会場としては、『山梨県立産業展示交流館アイメッセ山梨』(4,800平方メートル)や『YCC県民文化ホール(山梨県立県民文化ホール)』(2,000人規模の大ホール)などがあり、それ以外にも500人程度が収容できるホール、施設があり、以下の山梨県のページでまとめられています。

山梨県内のMICE候補地一覧

山梨でMICEを~甲府市はどうすすめる?市議会での代表質問を交えて

先日の甲府市議会令和5年6月定例会にて、廣瀬が代表質問でMICEについて質問しましたので、その質疑応答を交えつつ、甲府市のMICEへの取り組みをご紹介します。

この様子は以下の『甲府市議会|会議録の閲覧と検索』からもご覧いただけます

『82:〇廣瀬集一議員』からがMICEに触れている箇所です

甲府市都市計画マスタープランの「目指すべき将来都市構造」では「集約と連携による持続可能な都市構造」を目指しています。その中で甲府駅周辺とリニア山梨県駅(仮称)は「都市基幹軸」として結ばれ、リニア開業に伴う交流人口による賑わいを甲府市街に波及させる軸にしようという計画があります。

質問1.「集約と連携による持続可能な都市構造」とは、どのようなまちづくりを目指すということでしょうか。また賑わいをまちなかに波及させる交流人口とは、どのような人口なのでしょうか。たとえば、甲府駅周辺は広域都市拠点、(仮称)リニア山梨県駅は交流拠点コンパクト・プラス・ネットワークでは、どの様な人が、どこから来て、どんなことをして、どこへ行くのですか?

また、上のマスタープランの課題②では「甲府市の核となる中心市街地の賑わいや魅力は、市全体の活性化につながるため、中心市街地を含む都市機能を誘導すべき区域の充実が必要です。」と記載されています。

質問2.中心街を含む都市機能とは、具体的にどのような機能なのでしょうか。(Ex、観光、飲食、買い物、宿泊、会議、研修、ビジネス等々?)

リニア山梨県駅周辺については、北側は山梨県、南側は甲府市が整備を進めるということになりました。8月頃までには、甲府市の「新たな価値を生み出すまちづくり」として「二つの拠点を核としたまちづくり」整備構想の概要が発表されると理解しています。

しかしながらリニア山梨県駅周辺の整備がされれば、甲府市の核となる中心市街地の賑わいや魅力が誘導されて、「都市基幹軸」が交流人口につながるわけではないと思います。
「都市基幹軸」が(仮称)リニア山梨県駅交流拠点と甲府駅周辺の広域都市拠点とを結んで交流人口につながるためには、単にリニア山梨県駅周辺の整備が整えばよいのではなく、整備が始まる前からの準備、助走期間が必要だと思われます。
視点を北に向けて、JR 甲府駅前に移動してみます。駅周辺には、公的な施設と民間施設のスペースが広がっています。「県立図書館」、「恩賜林記念館」、「県防災新館」、少し足を延ばして「かいてらす」があります。あえて民間施設の名前を挙げさせていただきますが、「ベルクラシック甲府」、「YBS会館」、「談露館」、「古名屋」さん、ビジネスホテルなどがあり 2,000名以上の会議の収容人数を持っています。そして近くには「YCC 県民文化ホール」約2,000名の存在があります。ここで(仮称)甲府駅前 MICEの提案をします。

MICE とは、産官学の各組織が、ビジネスや政治、学問的なテーマのもとに開催する、ビジネスイベントの総称で、英訳の頭4文字からなる造語です。各業界では、毎年県外からの参加者を募るいくつかのブロック大会や全国大会を誘致し開催しています。これらの大会の今後の予定を商工会議所や観光推進機構などに問い合わせてみましたが、把握はしていないとのことでした。果たしてどこが知っているのでしょうか。それは旅行代理店でした。この提案は、リニア山梨県駅ができるのを座して待つのではなく、今から両駅間の「都市基幹軸」の中身を少しずつでも形成するためです。

質問3. 今から山梨県と県観光推進機構などと協働して、各業界などの宿泊を伴う研修や会議・大会すなわちMICE の誘致をしていきませんか。研修や会議・大会参加者はゆっくりした観光の時間がないことが多くあります。今度は家族と訪れたくなる山梨・甲府づくりを進めていくことが、少しずつでも「都市基幹」を形成し、基幹軸の移動交通機関の整備構想を進めることになると考えます。

これらの提案について、ご意見を伺います。

以上3つの質問に対する甲府市長の回答は以下でした。

  • ◯樋口雄一市長 廣瀬議員の代表質問にお答えいたします。 私からは、集約と連携による持続可能な都市構造についての御質問にお答えいたします。 地方自治体を取り巻く環境は、人口減少や少子高齢化など社会構造の変化とともに、大規模地震、大型台風などによる自然災害の発生に加え、環境問題の深刻化など、これまでに経験したことのない新たな時代を迎えております。 一方、本市におきましては、リニア山梨県駅、スマートインターチェンジ、新山梨環状道路といった高速交通網の整備が進められており、こうした都市基盤の整備と時代の潮流を的確に捉え、成長する機会を確実につかむ必要があります。 こうした中、将来を見据えた長期的な視点を持ちつつ、計画的な土地利用を推進するため、本市の目指す将来の都市の姿を甲府市都市計画マスタープランに定め「集約と連携による持続可能な都市構造」としました。この将来都市構造は、都市機能などの集約を進める都市のコンパクト化と、公共交通網をはじめとするネットワークの構築によるコンパクトシティの形成を基調とし、居住や都市機能の集約により、効果的に生産性を高める中で、市民の皆様の生活利便性の向上はもとより、地域経済の活性化、行政コストの削減、自然環境への負荷低減などを実現するためのものであります。 こうした考えのもと、令和2年3月に甲府市立地適正化計画を策定し、市街化区域内に都市機能や居住を誘導する区域を定める中で、甲府城の南側エリアや遊亀公園及び附属動物園の整備、再利用可能な空き家の有効活用を見据えた、定住促進に資する空き家改修助成制度など、様々な誘導施策を講じているところであります。 また、公共交通におきましても、甲府市地域公共交通網形成計画に基づき、市民の移動手段の維持・確保を図るため、誘導区域内へアクセスするバス路線に対する支援を継続的に行い、生活利便性のさらなる向上に努めているところであります。 今後におきましても、リニア中央新幹線の開業を見据え、都市機能と生活利便機能の集約と連携による都市構造の実現に取り組み、利便性の高い都市基盤の構築を図る中で持続可能なまちづくりを進めてまいります。御理解を賜りたいと存じます。 私からは以上でございますが、他の御質問につきましては担当部長からお答えをいたさせます。

2023年8月8日、甲府市は(仮称)リニア山梨県駅前エリアのまちづくりを公表

甲府市は、甲府市大津町に建設予定のリニア中央新幹線山梨県駅(仮称)に関まちづくりについて、『(仮称)リニア山梨県駅前エリアのまちづくり基本方針(案)』を公表しました。

基本方針の役割・目標を以下のように定めています。

  • リニア開業により三大都市圏が一体化する“日本中央回廊”の中で、甲府市や圏域が存在感を発揮する。
  • 一人ひとりの多様な価値観やライフスタイル(暮らす・働く)を実現できる“場所の選択肢”を増やし、甲府(市・圏域)の総合力を高める役割
  • 日本中央回廊の中で本市や圏域の“個性”を輝かせ、同回廊をけん引する役割
  • “リニアと高速道路が結節し、ゼロベースで開発できる稀有な場所”という強みを最大限活かす特色あるまちづくりを行い、“特別な価値”を創出する。
  • リニア駅前エリアで創出した“価値”を本市や圏域全体に波及させ、圏域全体の価値向上を図る。
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/rinia/taisaku/machikankyou/kotsuu/documents/kihonhoshingaiyou.pdf

具体的には、リニアと高速道路、甲府駅周辺、周辺観光地を繋げ、都市部と密接な経済圏・文化圏を形成し、圏域において触媒的な働きを担うまちを目指します。

リニア駅周辺エリアの整備計画(出典:甲府市HPhttps://www.city.kofu.yamanashi.jp/rinia/taisaku/machikankyou/kotsuu/masterplan.html)
リニア駅の構造(出典:甲府市HPhttps://www.city.kofu.yamanashi.jp/rinia/taisaku/machikankyou/kotsuu/masterplan.html)
リニア駅と周辺エリアへのアクセス(出典:甲府市HPhttps://www.city.kofu.yamanashi.jp/rinia/taisaku/machikankyou/kotsuu/masterplan.html)

※上記内容は「案」であり、今後変更になる可能性があります。

リニア開業とまちづくりは山梨や甲府のMICEにも大きな役割を話していくことになるでしょう。

以上、『MICEとは?大切な会議を山梨で!』でした。

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