富士山観光者をもっと甲府へ呼び込みたい

2021年3月5日

甲府は富士山のとなり町です

甲府は富士山のある富士河口湖町のとなり町です(甲府市は平成18年に中道町、上九一色村北部と合併したため)。

富士山旅行者1,850万人、甲府旅行者572万人。その差1,200万人。

その富士山周辺(富士東部圏域)の年間観光客入込数はなんと1,850万人。甲府側の入込数572万との差、1,200万人以上の旅行者はどこへ行ったのでしょうか。

※入込数とは、観光統計の指標で、おおよそ観光者数のこと

この答えは名古屋、京都、大阪方面のゴールデンルートが人気だからです。やはり初めて日本を訪れた外国人や関西方面に旅の関心がある国内旅行者には、京都の寺社仏閣やユニバ、名古屋城のあるこのコースは魅力的。

でも、2度3度、毎回同じルートを行きますか?

『富士山の次は甲府へ』の戦略

外国人観光客のリピーターや国内旅行者なら、富士山から甲府を通って日本海方面で抜けるルートへ取り込める可能性が十分あります。そこは、魅力の発信次第です。

富士山周辺に降り立ち、そこから北側を見れば、『松本、高山、富山、金沢を結ぶ昇龍道(日本広域観光周遊ルート、国土交通省)』『太平洋と日本海を名古屋から高山までまっすぐ抜ける道路(中部縦貫自動車道)』があります。ここに、『富士・東部圏域から山梨を通り松本までのルート』を一般化できれば、富士山周辺旅行者を甲府方面へ引き込める可能性があります。そのためには、各地の特産物や今後整備される「リニア」や「新しい御坂トンネル」、「中部横断道」を有効利用する必要がありそうです。

『周回する観光』をコンセプトにし、富士山から松本までの山梨県周遊ルートでつなげば、山梨県にとって消えた1,200万人の旅行者を富士山から日本海へと導ける可能性があります。

この山梨県周遊ルートの確立は、甲府市がリーダーとなって呼びかけていくべきでしょう。この構想の詳細は、『甲府市議会議事録(令和元年6月定例会(第2号))』(以下リンク)でご覧いただけます。

令和元年6月定例会(第2号) 本文 2019-06-18 66 : ◯廣瀬集一議員(甲府市議会HPより)

リニアを生かす

リニア中央新幹線が開通すれば、品川駅が起点となって、ますます多くのビジネスマンや旅行者が増えると見込まれます。さらに、新羽田空港と最短距離で結ばれインバウンド観光の移動の要となります。

甲府市の、そして山梨県の観光の課題は、これらの旅行者・ビジネスマンがいかに甲府盆地を経由して、松本から延びる日本海への道「昇竜道」へ繋げていけるかが鍵です。そのためには、甲府の魅力を長期ビジョンのもとブランド発信していくことが大事となります。

※以下の記事もご参考ください。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう